●は環境省の原本でこのシートが「該当する」と示しているScope・カテゴリ。
TANSO解説 — このシートの要点
自社車両(Scope1)や委託輸送(Cat.4・9)の排出を、燃料の使用量から計算するための係数表です。表1は燃料ごとの単位発熱量[A]と炭素排出係数[B]を並べ、参考として掛け合わせた「tCO2/kl」の原単位も示しています(ガソリン 2.29、軽油 2.62、A重油 2.75 など)。
使い方
- 燃料使用量(kl または t)× 単位発熱量[A] × 排出係数[B] × 44/12 で tCO2 が出ます。表1右端の[参考]原単位を使えば「燃料使用量 × 原単位」の1回の掛け算で済みます。
- 都市ガス・電気は事業者ごとに係数が違うため、[1] 温対法の一覧(P.1)を参照します。CNG車は都市ガスの係数を使います。
注意点
- 44/12 は炭素(C)をCO2に換算する分子量比です。IDEAやGLIOの係数はすでにCO2換算されているので、それらを使う場合は 44/12 を掛けません。
- 混載便で自社の荷物だけを切り出すには荷主別の按分が必要で、精度は高いがデータ収集の負担も大きい方法です。
関連リンク
原本の内容(Excelシート「2輸送【燃料法】」を再構成)
以下は環境省が公開するExcel(DB_V3-6.xlsx)の当該シートを、文言・数値を変えずにHTMLへ再構成したものです。数値はExcelの表示形式に合わせて丸めて表示し、マウスオーバーで全桁を表示します。
排出原単位について
「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル」を基に作成しています。 リンク
①Scope1の算定を行う場合
車両の燃料使用量を把握し、以下の単位発熱量、排出係数を用いて算定します。
②Scope3のカテゴリ4、カテゴリ9の算定を行う場合
車両の燃料使用量が把握できる場合には、Scope1と同様にこの排出係数を用いることができます。
最も精度が高いのですが、混載の場合には荷主別按分(※)が必要となるため詳細なデータ把握が必要となります。
なお、排出係数[B]については、IDEAやGLIOなどに掲載されている数値を用いることもできます。ただし、この場合、分子量比44/12を乗じる必要はありません。
※ 荷主としてのエネルギー使用量及びCO2排出量算定方法(各種活動量の把握方法、按分方法等)については、「荷主のための省エネ法ガイドブック」もご参照ください。
燃料使用量からCO2排出量を算定します。
CO2排出量=燃料使用量×単位発熱量[A]×排出係数[B]×44/12
表1. 燃料別単位発熱量及び排出係数
| No | 燃料の種類 (電気も含む) | 単位発熱量 [A] | 排出係数 [B] | [参考]原単位 [A]×[B]×44/12 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ガソリン | 33.4 | GJ/kl | 0.0187 | tC/GJ | 2.290 | tCO2/kl |
| 2 | ジェット燃料油 | 36.3 | GJ/kl | 0.0186 | tC/GJ | 2.476 | tCO2/kl |
| 3 | 軽油 | 38.0 | GJ/kl | 0.0188 | tC/GJ | 2.619 | tCO2/kl |
| 4 | A重油 | 38.9 | GJ/kl | 0.0193 | tC/GJ | 2.753 | tCO2/kl |
| 5 | B・C重油 | 41.8 | GJ/kl | 0.0202 | tC/GJ | 3.096 | tCO2/kl |
| 6 | 液化石油ガス(LPG) | 50.1 | GJ/t | 0.0163 | tC/GJ | 2.994 | tCO2/t |
| 7 | 都市ガス | 40.0 | GJ/千Nm3 | P.1 | P.1 | ||
| 8 | 上記以外の燃料 | - | - | P.1 | |||
| 9 | 電気 | - | P.1 | - | |||
※CNG車の場合には都市ガスをご参照ください。
出典・引用
出典: 環境省「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver.3.6)」シート「2輸送【燃料法】」(グリーン・バリューチェーンプラットフォーム)。原本の再構成部分は政府標準利用規約に基づく二次利用、解説部分はTANSO編集部の著作物です。算定・開示に用いる際は原本Excelで最終確認してください。
TANSO 炭素「[2] 温対法算定・報告・公表制度における【輸送】に関する排出係数(1/3) ①燃料法(環境省 排出原単位データベース Ver.3.6)」 https://tansodb.com/ef/v3-6/2-transport-fuel
係数を選んだら、次は活動量。
Scope3の15カテゴリを実務目線で整理した記事と、自社の対応状況を3分で測る診断があります。